家庭教師として働く派遣先は、未亡人の奥さんと受験を控えた娘さんが住む一軒家。生前の旦那さんは名の売れた写真家だったそうだ。娘さんはお父さんっ子で将来は写真家になりたいという。奥さんは娘さんを溺愛しており、平凡な人生を過ごして欲しいと願っている。娘さんはそんな奥さんに反発して最近は口も聞かない。いつものように授業を終え、玄関に向かうと奥さんの姿がない。普段であれば見送りのため玄関で待っていてくださるのだが。隣の部屋の扉が薄っすらと開いている。不躾なことと分かってはいたが、つい覗いてしまった。ベッドに腰かけ、自らの陰核を愛撫する奥さんの姿がそこにはあった。見てはいけないものを見てしまった。しかし、どうにも目を逸らすことが出来ない。この姿を目に焼き付けたい。あの奥さんがオナニーなんて、あまりの衝撃で頭の中が真っ白になる。体は完全に硬直してしまった。こちらに気づいた奥さんが無言で手を引き部屋に招く。この日から奥さんは、性欲を母性を庇護欲を私で発散するようになった。
※この作品はバイノーラル録音されておりますが、視点移動により音声が連動するものではありません。